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白鷹禄水苑
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考古辰馬資料館

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2021.05.22

文化アカデミー特別公開講座 2021年度後期「能のふるさと逍遥」《現地講座》

能のふるさと逍遥

白鷹禄水苑文化アカデミー特別公開講座 2021年度後期

どなたでもご参加いただける講座で、入会金は不要です。
近畿一円を舞台とする能を取り上げ、ゆかりの人物の足跡をしのびつつ、その物語にまつわる名所、古跡を一年を通じて訪ねます。実演もあわせた曲のわかりやすい解説とともに、折々の季節の風趣もお楽しみいただきます。
今期は阪神間の身近な場所も含め、地域の伝承を辿りながら改めて訪れる機会とします。
講師
久田 舜一郎 (大倉流小鼓)
久田 陽春子 (大倉流小鼓)
受講料
1回 一般2,900円(アカデミー会員  2,500円)
※資料費込み
※保険料込み
※交通費・拝観志納料・お食事代など、諸経費は実費となります。
※どなたでもご参加いただける講座で、入会金は不要です。
※アカデミー会員についてはお問い合わせください。

日程

10/17(日)
松虫伝説と松虫塚
―大阪市阿倍野に残る古人の祈りの道を行く―
能「松虫」は、秋の野にすだく松虫にまつわる男同士の友情を、古歌に託して描く、秋の情趣あふれる曲。舞台となった阿部野(現阿倍野)は、平安時代以降、京都から熊野に至る熊野街道の道筋として栄え、第二熊野王子社が今も旧地に現存する。そこからほどなくして本曲ゆかりの「松虫塚」がある。古人の祈りの道を行き、松虫伝説を偲ぶ。


※ JR大阪駅発の貸し切りバスを利用(予定)

行程

9:00
JR 大阪駅 桜橋口改札口 集合 
※集合時にバス代、玉串料あわせてお一人5,500円を徴収させていただきます。
9:10
貸し切りバスで大阪駅を出発 ※車中で、先生のお話をうかがいます。
9:40
松虫塚
松虫塚には古来数々の伝説があるが、この地に松虫(今日の鈴虫)の名所であったところから、松虫の音にまつわる風流優雅な言い伝えが多く、惜しくも三年前の台風で倒れた樹齢800年の古木とともに崇敬されてきた。 昔は琴謡曲や舞楽などを修める人々の参詣で賑わったと伝えられているが、近年は芸能全般、技術関係などすべての習い事の習得を願う方たちから崇敬されている。
10:00
阿倍王子神社 
神社の縁起絵巻「摂州東成郡阿倍権現縁記」によれば、当社は仁徳天皇によって創建され、平安時代の初期、天長3年(826)弘法大師空海が、淳和天皇勅命で当社に参り、疫難退散の祈祷きとうを修して功なり、疫病を治癒する寺という意味の「痾免寺(あめんでら)」の勅額を朝廷より賜ったとされる。 阿倍野は古代の豪族「安倍氏」の居住した土地で、奈良時代には安倍氏の氏寺として阿部寺が存在した。 この寺は「阿部寺千軒坊(あべでらせんけんぼう)」と残される程の大寺であったと伝えられている。ところが平安時代になると、安倍氏が朝廷での勢力を失い、氏寺も四天王寺に併合される事になる。 残された安倍氏の氏神社だったが、当時熊野信仰が興り、途中の街道に熊野九十九王子と呼ばれた沢山の王子社が出来ると、当社の所在地が四天王寺と住吉大社との丁度中間に存在し、王子社の立地にふさわしいということで、当社の西門筋に熊野街道が整備され、熊野王子社の一つとなった。 後に阿倍野に鎮座することから、阿倍野王子と呼ばれるようになる。王子社の中には、熊野信仰の衰退と共に退転したもの有るが、当社は中世以降、「阿倍野村の氏神」として信仰され、大阪府下では唯一の旧地現存の王子社として現在に至る。
※長谷川禰宜様より神社のご由緒とともに、松虫伝説、小町塚についてなど、地域に伝わる歴史についてもおうかがいします。
※拝殿にて正式参拝の後、久田先生による「松虫」の奉納演奏をお聴きします。

もと熊野街道
平安時代中期から鎌倉時代初めにかけて熊野信仰が盛んになり、王侯貫族をはじめ庶民に至るまで熊野詣をした。それは「蟻の熊野詣」と形容されるほどであった。京から淀川を船で下り、窪津(八軒家)に上陸した人々は、上町台地を縦断、途中点々と所在する王子と呼ぶ遥拝所兼休憩所をたどりながら、熊野三山に到った。阿倍王子神社は阿倍野王子の跡であり、市内唯一残るものである。前の道がもと熊野街道である。

安倍晴明神社(阿倍王子神社の末社)
陰陽師・安倍晴明を祀る晴明生誕の伝承地。安倍晴明は阿倍野の豪族だった父・安倍保名(あべのやすな)と葛の葉と名乗る白狐の間に生まれた伝説がある。葛の葉の正体が白狐であることが発覚した時に、障子に葛の葉が書き残した歌「恋しくば 尋ねきてみよ 和泉なる 信太の森の うらみ葛の葉」は、あまりにも有名。社伝によると、安倍晴明神社は、晴明没後2年の寛弘4年(1007)の創設とされ、境内には、江戸の文政年間に建設された晴明誕生の地を示す碑や、産湯の跡などがあり隆盛を極めたが、幕末に衰退。大正10年(1921)、50m南にある阿倍王子神社の末社として復興、大正14年(1925)には現在の社殿が建てられたといわれている。

小町塚
阿倍王子神社所蔵の「阿倍権現縁起」によると、小野小町が晩年、阿倍野の里で弘法大師の弟、真雅阿闍梨と問答をしたとある。これが、本来は摂津国の阿倍野を舞台としたとされる能「卒塔婆小町」の原型となったという説がある。それを裏付けるかのように地元の人々に大切に守られてきた「小町塚」が現存している。
11:30
出発
12:00
JR大阪駅 解散
11/13(土)
求塚古墳と生田の森
―「求塚」の舞台に古代の悲恋物語を訪ねる―
阪神電鉄の住吉から西灘間に、「求塚」の題材となった三基の古墳がある。前方後円墳の処女塚を中心に東西の求塚が向き合う形の位置関係は、二人の男性に慕われた?名日処女が身を処しかねて命を絶ち、男たちも後を追ったという、古墳にまつわる悲恋物語を思い起こさせる。古く万葉時代から伝わる伝説の跡をたどりながらゆかりの地を訪ねる。

※ JR三ノ宮駅発の貸し切りバスを利用(予定)
※ 特別講師として(公財)辰馬考古資料館より青木政幸学芸員を迎えます。
2022年
3/19(土)
九世戸(くせのと)」の舞台、天橋立と智恩寺
―文殊信仰の起源を訪ねる―
「九世戸」は、文殊勧請の地として知られる丹後の国・九世戸を舞台に、智恩寺に伝わる、天の橋立と文殊信仰の起源にまつわる神事を脚色した能で、観世流のみの現行曲。同地は、2009年に知恩寺にて復活上演された世阿弥作「丹後物狂」の舞台でもある。義満が度々訪れ、世阿弥随行の可能性も指摘される、能にゆかりの深い景勝地を巡る。

※ JR京都駅発の貸し切りバスを利用

講師紹介

久田舜一郎(大倉流小鼓)

1961年大倉流宗家・故大倉長十郎師に入門。京阪神を中心に能楽五流の舞台に出演、海外公演参加多数。異ジャンルの音楽とのセッションなど、能の現代性を追及する試みも積極的に行う。長女陽春子も女性では珍しい大倉流小鼓方の若手ホープとして活躍中。1998年日本文化芸術奨励賞受賞。2011年兵庫県文化功労表彰、神戸文化活動功労賞、2017年兵庫県文化賞受賞。重要無形文化財総合指定保持者。西宮在住。

お申し込み方法

お申し込みフォームより、事前に禄水苑までお申し込みいただき、受講料、(および非会員の方は入会金)のお振込みあるいは禄水苑カウンターにて直接お支払いください。尚、2週間以内にお支払いいただきますよう、お願いいたします。

お申し込み ≫

<お振込み先>

銀行名:三菱UFJ銀行
支店名:西宮支店
口座番号:普通5065562
口座名義:ハクタカロクスイエン

(恐れ入りますが、振り込み手数料はご負担願います)
(1) ご入金をもって正式な受付とさせていただきます。上記期日内のご入金が確認できず、お申込者とご連絡がつかなかった場合、ご予約いただいていてもキャンセル扱いとさせていただきますので、ご了承ください。バス等の予約手配の都合上、ご理解賜りますようお願いいたします。

(2) ご入金後のご返金はいたしかねますのであらかじめご了承ください。

(3) ご欠席の場合、代理の方のご参加や、欠席されたご本人に限り、同年度内の他講座(同講座については下記参照)への振り替えが可能です。

(4) 開催日から数えて30日を切ってのキャンセルについては、同講座への振り替えができませんのでご注意ください。それ以前にキャンセルのご連絡をいただいた場合に限り、同年度内の空席のある同講座への振り替えも可能です。

その他

※ 行程や当日払いの実費経費、貸し切りバスについてなど詳細は、開催日の約一カ月前にご連絡いたします。
※ 貸し切りバス利用の場合、バス代として別途3,500~5,000円程度かかります。車中でも、先生の詳しいご講義があります。
※ 人数を限定し、バスは座席間隔を空けています。
※ 先生方を囲んでのお食事(3,500円前後・当方手配)は密を避けて個室をとります。
第1回・第2回に関しては午前中の解散を予定しています。

■禄水苑文化アカデミーの講座は十分な感染症対策を講じた上で開講いたします。
 詳細は「禄水苑の取り組みとお客様へのお願い」をご覧ください。

白鷹禄水苑 お問い合わせ

下記フォームまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。
0798-39-0235
受付時間
11:00 - 18:30(第1・3水曜日除く)