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2026年度特別公開講座  酒都の建築と記憶 第3期

酒都の建築と記憶 第3期 
灘五郷へ至る道のり
―摂津・和泉国の銘醸地に「灘」躍進の鍵を探る―

長年にわたり醸造家と建築についての調査研究に取り組む講師を迎え、酒造都市に残る近代建築や歴史的遺構を通してまちの記憶をたどる全5回の講座。
江戸時代の摂津・和泉国には、「摂泉十二郷」(池田・伊丹・西宮・尼崎・北在・伝法・今津・兵庫・大坂三郷・上灘・下灘・堺)という酒どころがあり、ここから江戸へと出荷された酒は「下り酒」と称され高級酒として珍重された。そのうち「灘」は、江戸時代中期以降に台頭する新しい酒造地帯だが、短期間で飛躍的な成長を遂げ、江戸積み酒造地帯として他の地域を凌駕することになる。新興酒造地帯としての灘の躍進の鍵を他の銘醸地との比較の内に探りつつ、「天下一の酒どころ灘」に至る道のりを酒蔵というフィジカルな面からたどる。

*座学では、毎回季節の蔵出し限定酒の唎酒がつきます。
時間
16:00~17:30(座学)
場所
白鷹禄水苑 宮水ホール
受講料
1回  一般 2,800円  アカデミー会員 2,500円
全5回 一般 12,500  アカデミー会員 11,000円
*座学は各回唎酒付き
その他
アカデミー会員についてはこちら ≫入会・受講のご案内

日程とテーマ

5/10(日)
1 伊丹 ―近世初頭より発展した酒どころ―
伊丹は我が国清酒の出発点にあって、江戸前期わが国最大の酒造地で、現在に至る関西有数の酒どころである。酒蔵街であった町並みとともに酒造地としての事例を探り、近世初頭より都市型酒造業が発展した酒造地が灘に与えた影響について考える。
7/12(日)
2 池田・小浜宿・摂津富田 -北摂一帯に広がった銘醸地-
伊丹に先行する池田には最盛期の江戸期には38軒の酒蔵があり、灘にその地位を奪われるまでは伊丹と並ぶ酒造地であった。宝塚市東部に位置する小浜宿は、「小浜流」の酒造りにより江戸積酒造地として名を馳せるが、18世紀初頭に衰退。摂津富田(高槻市)もかつては池田、伊丹に並ぶ北摂三銘酒に数えられた銘醸地で、最盛期(江戸時代初期)には24軒もの造り酒屋があった。消えた銘醸地も含め、かつて北摂一帯に酒どころが点在していた歴史を振り返る。
9/13(日)
3 堺 ―下り酒の運搬に寄与した酒どころ―
菱垣廻船による「下り酒」輸送システムの確立に寄与した堺は、近代に至るまで大坂最大の酒造地で、最盛期の明治時代には100軒にのぼる造り酒屋が存在したが戦争で潰えた。(アサヒビールは堺の酒造家・鳥井駒吉が創設を担う。)有力な酒造家は明治期から灘五郷に出造り蔵を設けていた。
11/15(日)
4 伝法・大坂・尼崎・兵庫
古い時代に大坂の外港であった伝法は忘れられた酒造地であり、戦災をのがれた古い町並みが少し残る。そのなかに一軒の酒造家の建物が残っている。江戸前期、日本有数の酒造地であった大阪では戦前までに十社の酒蔵が市中で稼働していた。尼崎では震災までは築地に古い酒蔵の建物があった。兵庫は大正期までは酒蔵が残っていた。これらの酒造地の歴史的痕跡をさぐり、その意味を考えたい。
2027年 1/17(日)
5 【現地講座】池田の近代建築に酒都の記憶をたどる
かつて北摂地域の経済や文化の中心であった池田の旧市街に残る、造り酒屋(呉春と吉田酒造)の伝統的商家建築や酒蔵、旧池田銀行・旧加島銀行池田支店などの近代建築を巡る。
*昼以降に現地もより駅に集合。行程詳細は開催日約一か月前にホームページに公開。

講師紹介

講師:川島智生(日本近代建築史博士)

神戸情報大学院大学客員教授。大手前大学史学研究所客員研究員。広島県福山市鞆の醸造元に生まれ、日本の近代建築史が専門で、博士(学術)。主な著作に、『近代日本の小学校建築史』、『近代神戸の小学校建築史』、『近代京都における小学校建築』、『近代大阪の小学校建築史』、『戦後モダニズムの学校建築』、『関西のモダニズム建築』、『民芸運動と建築』、『宝塚 温泉リゾート都市の建築史』、『近代日本のビール醸造史と産業遺産』、などがある。酒造建築に関する代表的な論文に「酒蔵の建築史-土蔵から酒造工場、四季醸造庫へ」『日事連』663号.日本建築士事務所協会連合会.2019年がある。日本建設業連合会(日建連)雑誌『ACe 建設業界』の2024年12月号「醸す建築」特集に巻頭インタビューを受け、酒蔵との出会いを語る。1992年から2025年までの34年間にわたり、雑誌『醸界春秋』に191本の論考をまとめている。他に『酒文化』に論考を記す。研究対象地域としては、阪神間、神戸、京都、大阪、奈良をテリトリーとするが、北海道から沖縄まで全国にわたって研究は及ぶ。阪神大震災以降は、災害と建築というテーマの研究もおこない、三陸海岸には東日本大震災直後から三年間通い、10数本の論考をまとめた。「酒うつわ研究」(きた産業)に2025年より連載 開始。『酒蔵とモダニズムー阪神間・灘五郷の建築史』を刊行予定。

お申し込み方法

お申し込みフォームからお申込み頂き、ご予約後(当方確認ご案内後)から二週間以内に店頭あるいは銀行振り込みにて受講料のお支払いをお願いしております。

<お振込み先>

銀行名:三菱UFJ銀行
支店名:西宮支店
口座番号:普通5065562
口座名義:ハクタカロクスイエン

(恐れ入りますが、振り込み手数料はご負担願います)

その他

【以下にご注意ください】
1、原則として、ご入金後のご返金はいたしかねますので、あらかじめご了承ください。

2、一回ずつのご参加の方で万が一ご欠席の場合、ご本人様に限り、空席のあるその後の日程への振り替えも可能です。(最終日からの振り替えや、年度をまたがっての振り替えはできません。)

3、ご欠席の場合、事前にご連絡いただきましたら、他の方にご参加いただくことも可能です。


20歳未満の方にはお酒の提供はできませんので、ご了承ください。
アルコールを提供するイベントのため、お車・自転車でのご来場はご遠慮くださいませ。


■当イベントは十分な感染症対策を講じた上で開催いたします。
「感染症拡大防止のための禄水苑の取り組みとお客様へのお願い」について

禄水苑の感染症対策について

・十分な安全対策が可能と思われる人数に限定して開催いたします。
・コロナ感染状況によりお席の間隔を空ける、アクリルパーテーションで仕切るなどの対策を講じる場合がございます。
・検温を実施の上、37.5度以上の発熱があるお客様のご参加はご遠慮願います。
・会場の消毒、換気を徹底いたします。尚当ホール(宮水ホール)は、厚生労働省が推奨する必要換気量を満たす換気装置を備えています。
・国あるいは自治体による緊急事態宣言や営業自粛要請に伴い、当方の判断により開催中止とした場合、あるいは日程延期によってお客様にご参加いただけない場合に限り、 参加費のご返金、または同年度内の受講可能な他講座への振り替えをさせていただきます。
土間ホール
季節の飲み比べセット

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下記フォームまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。
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受付時間
11:00 - 18:30(第1・3水曜日除く)