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白鷹禄水苑
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伊勢神宮御料酒献納100周年を迎えました

伊勢神宮では一年三百六十五日、朝夕の二度、毎日欠かさず神様に御饌(みけ)が供えられています。
御饌とは神様専用のお食事で、基本的には御飯、御水、御塩で構成されています。
伊勢神宮の御饌にはそれに季節の海山の幸と御料酒が加わり、その御料酒の蔵元として選ばれているのが、白鷹です。
白鷹は、大正13年(1924年)より今日に至るまで、伊勢神宮御料酒を途絶えることなく醸し献納を続けて参りました。
そして今年、伊勢神宮御料酒奉納百周年を迎えます。

西宮にある白鷹の本社と伊勢神宮は直線距離で約130キロ程離れており、昔の弊社社員はそこまで運ぶのに大変苦労したようです。
大正13年は、ちょうど近鉄電車が全線開通した頃。弊社社員は伊勢神宮まで近鉄電車に乗り、お酒を運んでいたそうです。しかも、運んでいた御料酒は木枠に一升瓶を十本詰めただけの(重さ約30㎏)、非常に運びにくいものだったようでした。神様に捧げるお酒なので足元に置くことができず、弊社社員は満員電車の中で頭の上に捧げ持ったり、肩に担いだりするなどして必死に道中をこらえていたようです。そのため、電車に乗り合わせた問屋さん等に目をつけられ、「お金を払うからその酒をわけろ」と取り囲まれた話も残っています。

現在、御料酒は弊社社員によって車で運ばれていますが、この百年を迎えられたことがいかに大変であったかがわかります。
この百年は、先人たちの苦労なしには続けることのできなかった、重みのある百年なのです。

先人たちによって守られてきた百年に感謝し、白鷹はこれからも伊勢神宮御料酒奉納を続けて参ります。
次の百年に向けて、バトンを繋いでいけますように。