
兵庫県の酒米産地の特徴は、(1)六甲山脈北側の谷あい
で日照時間が長い(2)昼夜の気温差が約10度と大きい(3)
水はけの良い階段式の棚田である(4)粘土質がかった土
壌であることです。ここで収穫される酒米は粒が大きく心白
(中心の白い部分)が多いため、酒造りに適しています。
兵庫県美嚢郡(みのぐん)奥吉川(よかわ)村市野瀬・楠原
(現 兵庫県三木市吉川町市野瀬・楠原)は、江戸時代か
ら酒米の産地として、また日本一の酒米「山田錦」の生産
地として有名です。白鷹では同地域の農家と100年以上
昔から契約栽培を結び、日本一の酒米で日本一の酒を
仕込んでいます。
山田錦と白鷹
超一流に徹した初代悦蔵は、かねてより良質の酒米を選
択していましたが、明治26年(1893)美嚢郡奥吉川村市ノ瀬
の山田篤次郎氏が、酒造好適の改良米を苦心して作り出
していたことに着目、奨励金を出すなどして酒米の品質向
上を支援し、この米を採用しました。また、これが後に村米
制度(契約栽培)に発展し「山田錦」を生み出すもととなりま
した。
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